数学

Green関数法

Green関数法やSturm-Liouville型境界値問題についての短い簡単な入門書である 松浦,小泉及び吉田,物理・工学のためのグリーン関数入門,東海大学出版会 をほぼ読み終えた.証明を大量に省いてある*1とは言え,やはり全体像をつかむにはこういう本はありが…

有限群の列挙&分類

位数2000までの全ての有限群を始めとする,多岐に渡る群がライブラリ化されている群論向け数式処理系GAPをインストールしてみた. http://www.gap-system.org/ GAP System for Computational Discrete Algebra かなり大きなソース・アーカイヴの中身は主にラ…

有限群の列挙&分類

応物の前原氏に日記の存在がバレた... やはりはてなは恐い. それはともかく,素晴しい情報へのポインタをいただいたようだ.落ち着いたら読んでみよう.しかしよくこんなプレプリをご存知ですな.

有限群の列挙&分類

Cayley表を埋める時点で結合律を確認する方法が浮かばなかったので,とりあえず生成されたCayley表においてあらゆる3元*1の組み合わせをチェックするルーチンを加える.コストが輪をかけてひどいことになったが仕方ない. 5x5のCayley表で本当に群に対応して…

有限群の列挙&分類

位数n 零元と呼ばれるある元eがあって,任意のxに対しxe=ex=x 任意のxに対しxの逆元と呼ばれる元yがあって,xy=yx=e 任意のx, y, zに対し (xy)z = x(yz) を満たさなければならない.今,3元から成る群についてCayley表を書くと以下のようになる*1. *012 001…

ストレス発散

「計測痛論C」の期末テスト終了を記念し,id:flappphys:20041110#p3 で触れた Bronstein, Symbolic Integration I ---Transcendental Functions, Algorithms and computation in mathematics Vol. 1, Springer を買ってしまった... orz こんなものを置いてい…

独立変数

変分法ではyとy'とを独立な変数と見なすのは基本だ.微分方程式論なんかで「解」と言うと,普通は局所的な,ある点の近傍でのみ条件を見たす曲線のことを指す(それが変域全体でつながるかどうかは必ずしも保証されないことが多い).局所的には,値yと「次…

Galois理論

そこに至る基礎知識(線形代数とか)がぜんぜんあやふやなのを承知の上で手を出してみる.生協のシュプリンガー・フェアラーク東京フェア*1で目にした ロットマン,ガロア理論,シュプリンガー・フェアラーク東京 が駒場図書館に置いてあったので(昨日,USB…

Calculus of Variations

少しは真面目な話を... id:flappphys:20050116#p1 で触れた「ゲルファント先生の学校に行かずにわかる変分法」の案内を載せておく.いい本.岩波も巨艦大砲主義を止めてペーパーバックで出せばいいのに... *1 *1:そういえば生協の岩波フェアで現代数学への入…

Tensor

物理でtensor*1と言ったらいきなり行列と同一視することが多いが*2,「代数と幾何」で商空間に基づくかなり厳密なtensor積の構成が紹介されたので,まじめに勉強してみる.高校の頃に買って未だに全貌を把握していない 佐竹,線形代数学,裳華房 を開いたり…

コーシー

うう... 今まで何度か "Cauchy" を "Cauthy" と書いていた気がする... 今日になってはっきり意識した.

まとめノート

最近,教科書を読むときによく要点をルースリーフにメモしながら読むようになった.以前はとにかく(書き込み,下線引き等はしつつも)ひたすら読んで,計算は裏紙に書き散らして捨てていたものだったが,しだいに内容が複雑化して脳内だけでは扱い切れなく…

むしゃくしゃするガイドライン

安売りしていたのでついカッとなって買った.今では反省している. コックス,リトル及びオシー,グレブナー基底1, 2 代数幾何と可換代数におけるグレブナー基底の有効性,シュプリンガー・フェアラーク・東京 コックス,リトル及びオシー,グレブナ基底と代…

数学TODO

id:flappphys:20041129#p1 に挙げたものが2か月経っていくつクリアされたか? (一様)収束性と判定法,収束半径:クリア. 項別微分/積分:クリア. Fourier/Laplace変換:非常に歯ごたえが... さらにもう数か月? メジャーな可積分条件:手つかず. 級数展…

.*morphismややこしい!

morphism 射.圏論用語でやたら一般的なので縁がない. homomorphism 準同型写像.例えば群においてf(ab)=f(a)f(b)なるf. monomorphism 単準同型写像.単射でもある準同型写像. epimorphism 全準同型写像.全射でもある準同型写像. isomorphism 同型写像…

ホモロジー

上智大学理工学部数学科の横山先生の授業用PDFテキストがオンラインになっている. http://www.mm.sophia.ac.jp/~yokoyama/lec.html 最初の数ページより先にはなかなか読み進められそうにない... 他にやることいくらもあるし.

Fourier変換の適用できるクラス

id:flappphys:20050120#p4 で触れた話だが... 有界な台を持つC級関数で一様に近似できる関数ならOK,ということでSchwartz空間が正当化されるようだ? まだよく分からないが,まぁ今は大して拘らない.

複素解析

物理演習の期末テストがあるので付け焼き刃の勉強をしている.勉強が足りないのは複素解析だけではなく電磁気全般がだめぽなのだが... 複素積分の経路をどう取ればいいのか分からない.明らかに演習不足だ.留数とかの理解も曖昧だし.

等価な命題のカタログ?

今日の演習の間,ずっと考えていた問:「連結な位相空間X, Yがあるとき,直積も連結であることを示せ*1」 「位相空間Xが連結であること」の定義は「Xが空でない開集合の直和の形をしていないこと」であり,これは「Xの部分集合で開でも閉でもあるものはXその…

関数と定数

今さらだが,数学において関数と定数を自在に読み替える能力がとても大事だと思う. 例えば導関数を定義するにはまず各点で(すなわちxを固定して)を求め,得た値が今度はxの関数であると考える.合成関数の微分法だと「関数であって数ではないyの微少変化…

変分法

A 変 分 法 B (何 「ゲルファント先生の学校に行かずに分かる変分法」*1を読んでいた.例がこれでもかという程載っていて楽しい本だ.それでいて扱いはかなり精密である*2. 実はこれは1年の夏に Arnold, Mathematical Methods of Classical Mechanics, GTM…

「多項式方程式」?

多項式=0 の形の方程式って「多項式方程式」でいいんだろうか? "polynomial equation" と書いてあった本はあるんだけど.代数方程式と言うと 整数係数の多項式=0 の形だよね.

Groebner基底

最初に言っておくと,とりあえず Cox, Little, and O'Shea, Ideals, Varieties, and Algorithms, UTM, Springer (邦訳あり)を読んでおけばいい. Groebner基底というのは,n変数多項式のイデアルの基底のうち,特別によい性質:「Groebner基底を用いてn変…

超幾何級数

ある数列についてがkの有理関数になるならば部分和は(一般の)超幾何級数で表現できる.Graham, Knuth and Patashnik, Concrete Mathematics, Addison-Wesley (共立出版より邦訳あり)より.

数値解析その後

無事テストは終了しました.答案の中身は無事じゃなかったけど(ぉ いつものことながら,教官の重視していた箇所と私の重視していた箇所とがけっこう食い違っていた.ある程度難しくて,かつ全体をgrabできるほど入れ込んでない分野では,そういう状況になる…

数値解析

現在10:50.生協で夕食を取り,駒場図書館で2時間ほど勉強して帰ってきた.これから明日の朝8:00まで 杉原,室田及び森, 数値計算の基礎,岩波講座応用数学 を読み続ける.明日の1限は数値解析の中間テストなのだ.邪魔しないでほしい(誰に言ってんの

Legendreの多項式

下の方でLegendreの多項式とHermiteの多項式を混同しているわけだが(ぉ ,あれを書いたときには本当に眠かったので許してくれ*1.今日,無事に発表終了.私の担当の問3は問1,2に比べ20倍くらい易しかった気がするが*2,それでも一応つつがなく発表が終えら…

Legendre多項式

Legendre多項式はLegendreの微分方程式の解である.これは量子力学で調和振動子の波動関数を考えるときに出てくる.Legendreの微分方程式はRiemannの微分方程式の特別な場合で,Gaussの超幾何微分方程式の特別な場合でもある. なおLegendreの微分方程式にパ…

Legendre多項式

今週の演習でLegendre多項式に関わる問題を発表する.今週は量子力学のレポートも控えているというのに大丈夫か自分.Rodriguesの公式とやらで定義したLegendre多項式について,Schlaefliの公式なるものの証明と,cosを含む積分表示の証明. Legendre多項式…

太鼓の形が聴けるか?

「太鼓の形が聴けるか?」とは面白い言葉だ.「逆問題」と総称される分野で引合いに出される標語.太鼓の形を与えられたとき音を算出するのが普通の(順)問題だが,それに対し,太鼓の音を聴いて,その音を出し得る太鼓の形を推定するのが逆問題(の典型例…