Wickの定理の面倒臭さ
次第にFeynmanダイアグラムが使えるようになってきた気がする.それにしても虚時間はうまくできてるなぁ...
基底状態で挟んでN積が全部消えるときのWickの定理における縮約の作り方は,一般に2n個の演算子に対して
通りあるのかな.2n個の区別できる玉をn本の区別できる紐で結ぶとして,1本目の紐に付く玉の選び方が 2n(2n-1)/2 通り,2本目の紐に付く玉の選び方が (2n-2)(2n-3)/2 通り,... で全部掛けると (2n)!/2^n 通りで,実際には紐に区別はないので n! で割る. !! での表示は標準的な公式だが (2n)! = (2n)!! (2n-1)!! と (2n)!! = n! 2^n から分かる.
相互作用項の2次で既にみたいに8個の演算子が出てくるので,即座に消えるものも数えれば7・5・3 = 105項... もちろん生成と消滅のペアでないと基底状態で挟んだときに消えるので,それを考えるとどの生成にどの消滅を組み合わせればよいかという場合の数に減る.つまり 4! = 24項... まだめんどい.まぁ元々酷くややこしいものが分解できるんだから文句を言ってはいけませんか.
それにしても,(漸近場とかの概念的なややこしさを除けば)場の量子論の教科書の殆どの数式は高校生でもできそうな項の入れ替えとか代入とかの単純作業しかやってないのに,どうして全体としてはこんなにややこしく眠くなるのかな...