日報

今日も私が担当している1064 nm系のアラインメント等.今日はレーザーのパワーを分けてもらってる隣チームが久々に夜間 実験をしないとのことだったので,パワーを運ぶファイバ前にλ/2を入れてファイバの偏波面と(直線)偏光とを一致させた.(こういう作業をするとあちらさんの光学定盤をどうしても揺らしてしまうので,実験してないときしかできない
ファイバは超ブ厚い波長板とみなすことができ,しかもその光路長が外気温や風に影響されて変わるので,一般にはファイバを通すと偏光状態が時間と共に変わるようになってしまう.そこで複屈折の常光 or 異常光の軸(偏波面)に直線偏光を一致させておけば波長板としての影響を及ぼさなくなるという仕組み.その際にはあえて変化を激しくするために弱く加熱したヒートガンの温風をファイバに浴びせ,ファイバ出口のPBSで分けたSまたはP偏光成分の振動の(絶対値ではなく)振幅を最小化するようにλ/2を回す.
ところがこの振動がなかなか理想的に消えてはくれないんだ... 長さ40 mもあると偏波面がねじれることってあり得るのかな? 妥協のしどころを見つけるのも仕事.