あるリッチマンのことを知った

これまた2ch経由の情報なのだが(笑),素粒子理論で重宝されるChern-Simons形式(特性類)を発明した数学者James Simonsはヘッジファンドを設立して年収1000億円らしい.各国の金融機関が阿鼻叫喚の地獄と化したSubprime mortgage問題でも逆にうまいこと儲けてばかりだったとか.彼のヘッジファンドの従業員の1/3は物理や数学のPh. Dを持っているらしい.

知的にも物質的にも超リッチというのは一体どういう人生なんだろうか.物質的な豊かさはある程度で飽和すると思うけど(大物投資家の財産の使い道なんて「次の投資」か寄付がせいぜい),知的な豊かさはそうではないと思う.私の知的能力の範囲で見えるこの世界なんて,彼のような天才からすれば,登山をしてはみたものの雨雲に覆われて景色が見えないくらいパッとしないものなんだろうな.欝な話だ.
そんなSimons先生の昨春の新作はこちら: arXiv:math/0701077 .読んで理解すれば1億円くらい稼ぐ能力が身に付くかもよ...
とりあえず 森田,微分形式の幾何学,岩波 を読み進めるべきなのか(笑).その時間が取れる見通しはないけど.しかし「物理では微分幾何を使う」というのは不正確な表現で,「微分幾何を使う物理の分野がある」というのが正しい.すなわち,(主に)素論.永長研でやってることは分からん,私の脳力を超えているよ.