理研のGRAPE改

独立行政法人理化学研究所(理研)は19日、インテル株式会社および日本SGI株式会社と協力し、理論ピーク性能1PFLOPS(Peta FLOPS)を実現する分子動力学シミュレーション専用システム「MDGRAPE-3」を構築したと発表した。

これは計算天文学の牧野先生が作ったGRAPEという天文計算(重力で引き合う粒子系の分析)専門のコンピュータ(の後継機)を改変し,タンパク質を作る分子の振る舞いを分析できるようにしたものだ.

牧野先生は機能を絞った専用計算機GRAPEのメリットとして「スーパーコンピュータや,普通のPCを多数結びつけたPCクラスタに比べてコストパフォーマンスがずっと高い」ことを一番に挙げている.もちろん計算能力だけ見ても世界トップを続けて獲ったりしているのだが,計算能力だけでは意味がないといつも強調している.このような論点は少ないと思うが,それこそが牧野先生の業績と後継研究の裾野の広がりの秘訣かと思う.いや,そのGRAPEで何が見えたのかってのは私は全然知らないんだけどね(笑