超伝導班ゼミ
今日は午後から駒場(数理棟)で行われていた超伝導班のゼミに加わって横から口を挟んで邪魔をしていた(私はそんなことばかりもしてられないので今日だけ).まぁ今は邪魔なだけでも今後この経験が生きることがあろう,収支は正になるはずと自分を正当化する.
駒場でやってるのは2年生が参加しやすくするためとのことで,チームで買い揃えた(!)教科書もDoverのお買い得なやつだ*1.その辺の気配りはすごいと思った.
しかし超伝導班リーダーのS氏,彼は確かに非常に優秀だが,彼の計画は2年生にはちょっと飛ばしすぎなのではないかと思った.まぁ超伝導というネタそのものが「ガチガチの物理」というコンセプトで選択されたもので,2年生がブルーバックス的興味で選択してもそこには大きな壁があるのは(多分彼も)最初から分かっていたことなのだが... 具体的な話をすれば,物質中のMaxwell方程式がまだ書けない,波数空間とFermi球を扱ったことが(ほとんど)ない,Gaussian波束を扱ったことがない,etc, etc... の2年生にLondon方程式,Ginzburg-Landau理論,BCS理論はキツかろう.横から見てたが,顔が ( ゚д゚) ポカーン としていた.まぁ今日S氏が発表した第1章はoverviewであり,今後示す事実の羅列だったのが悪かったというのもあるが... だからと言って章が進めば楽になるかと言えば,そんなことはまずないのだよね.
んで,私も昨年は似たようなものだった,というか未だにカリキュラム上通過したはずの内容でもあやふやなのが多いのだが,ともかくそんな事情から, ( ゚д゚) ポカーン としてた2年生を救えないかと「Maxwell方程式って超伝導状態でも成り立つんだっけ?」とか下らないことを何度も尋ねてみた*2.思い返してみれば,あまり2年生さんの助けにはなってなかったな.どうも「どこまで立ち返ればいいか」がまだ分からない.これはまぁ人に多少の迷惑をかけながら経験を積むしかないと思う.今日の迷惑度は許容範囲に収まったはずだ.
さて私の所属はソフトマター班だ.ソフトマター班の2年生も「熱力学とかよく分からない」と言う.そこでゼミの進め方とか2年生の引っ張り方を参考にさせてもらおうかと思って超伝導班*3を見に行った次第なのだが,上記の通りで期待していた通りには参考にならなかった(実験の予定もまだ立ってないと言ってた).しかし彼等とて(私よりはるかに進んだ段階にいる人が所属しているとは言え)手探りで,迷いながらやっているのだという(当たり前の?)ことが分かった.我々ソフトマター班内でのコラボレーションをうまく促進していって,ある面では彼等の見本となれればいいのだろうけど,なかなか現実はそううまく行きそうにない*4.
あと電子レンズ班はどうしてんのかな.そこのリーダーのU氏とは高校3年間を一緒に過ごしたのだが,その後 疎遠になったという経緯のために空気がちょっと微妙である.私が神経質になってるだけかもしれんが... まぁ今度話を聞いてみよう.