スクロールポンプ - flatlineの日記跡地

最近は真空ゲージを眺めながら本を読んでいる時間がけっこう長い．特にKsさんイチオシの Moore, Christopher, Davis, Coplan, and Greer, Building Scientific Apparatus, Westview Pr. (3rd. ed.) という実験装置構築ガイド本の真空の章を読んでいる．この本は確かにすばらしい．いずれ全部読みたい．
しかし，そこに残念ながらスクロールポンプ*1の解説は書いてなかった．この類は大抵「百聞は一見に如かず」系の仕組みなのでネットで図を探してみた．

http://ci.nii.ac.jp/naid/110002511678/ 秋山，日野，神永，寺田および木下，冷減速材システムのための体積型スクロールポンプの解析的研究，日本機械学会茨城講演会講演論文集 2001, 29-- (2001)

本当は↑の論文の挿絵が分かりやすかったのだけど，これは大学図書館とかで購読してないと読めないようだ．代わりにこちら：

http://www.jstage.jst.go.jp/article/jvsj/49/8/49_460/_article/-char/ja 澤田および大林，ドライポンプの排気特性の理論的予測（スクロールポンプとスクリューポンプを例として），真空 49, 460-- (2006)

んで「面白い形をしてるなぁ」と感心したのだ．しばらく眺めていても飽きない．ポンプと言っても羽の回転運動でなく偏心の意味での回転運動しかしないのがポイント．

*1:井上研ではターボポンプ (TMP: TurboMolecular Pump) 始動前の粗引きおよび排気側の気圧低減用に使われている．