日報

H君が調整した新世代Tapered Ampシステムは光ファイバー経由で光を出すコンポーネントとして設計されている(その方がmodularityがよくなる).で,その光をそろそろ使うので,(ファイバーから出て来るときはほぼ点光源から出る球面波とみなせるのだが)適度なビーム径の平行光線に直すためにレンズなどをあれこれ配置する作業をKbさんの指導の下でやった.球面収差や,有限のレンズ径のためにビームの縁が削れることなどを考慮しなければならない.妙なFourier変換がなされてビーム断面にmmオーダーの濃淡が現れてしまうのだ.焦点距離とレンズ径は製作の都合で任意の値の組み合わせのものが売っている訳ではないし*1,色消しレンズ(アクロマート achromat)等の特殊なレンズは特に値が張ったりするのでうかつには買えない(別に私が買う訳ではないが).

*1:例えば焦点距離の短い,度の強いレンズは凸っぷりがものすごいので,レンズ径を大きくすると端の方がどんどん軸に対して平行に近づいてしまう.球面レンズなら本来の放物面からのずれ(球面収差)が酷くなるし,非球面レンズでもガラスと空気との屈折率の差で入射光線が反射ばかりされてしまうだろう.