台形公式とRichardson加速

数値積分で最も基本的かつ使いやすい台形公式 (trapezoidal rule) の誤差が刻み幅hに対しO(h^2)であることの証明はこちら:

しかし単純に考えて
\int_a^b f(x)dx = \sum_{k=0}^{(b-a)/h-1} f(a+kh)h + O(h)
だから,これにO(h)を消すRichardson加速をかけたら台形公式が出てきてもよさそうなものだ.でもその結果は
\sum_{k=0}^{(b-a)/h-1} f(a+\frac{2k+1}{2}h)h
になる.等価なのか? 適当なので計算ミスかも(ステップを数え間違えたかな)
あぁ,
f(a)+f(a+h) = 2f(a+h/2) + O(h^2)
だから安心して台形公式に書き換えてよい(台形公式は加速で求めた式と違って x=a+kh の点だけを使っている利点がある).このノリで,2次関数を使ったSimpson公式も,Richardson加速の2段目を x=a+kh の点から求めるものとして理解できる.
おまけ: Romberg積分が目で見て分かるJavaアプレット