作ったもの

電熱線ヒーター

商用電源 (AC 100 V) をトランスでAC 9 Vに変圧して動く(怖かった!).100 Ωの電熱線を千石で買って使ったので4 Wくらい.うまい形に曲げるのに手間取った.

Peltier素子による冷却器

DC 9 V, 2 Aで15 Wくらいの吸熱? 手元に部品がなくて*1切羽詰って作った駆動部分が,Darlington接続のトランジスタ(パッケージ)で,すさまじい熱が出る... のに放熱対策してない(ぉぃ).「危険なので使わないで下さい」みたいな...

液晶ホルダー

工6号館地下の工作室で,屑のアルミ板から作った*2.アルミ板3枚から成る.上と中の間に液晶セルと電熱線を,中と下の間にPeltier素子と温度センサを挟む感じ.
未完成のまま工作室が閉じてしまったので,計数ロッカー室のちっこいボール盤にお世話になった.フライス盤みたいな使い方をして温度センサ用の窪みを付けたり(笑

温度制御装置

PID制御すらやっていなくて,オン/オフ制御をするだけ*3.温度センサの出力とボリュームで分圧した基準電圧をコンパレータ*4で比較し,フォトMOSリレー(電熱線オン/オフ)とトランジスタ(ペルチェ素子オン/オフ)に回した.常に加熱か冷却かのどちらかをしている(ぉぃ
上記4つは一体のものだが,結局 日の目を見なかった.液晶のFredericks転移(電場)と,等方相-Nematic相転移(温度)とを同時に起こしてやったらビジュアル的に面白い展示になるんじゃないかと思って土壇場で作ったんだが,客が多過ぎでそんな悠長なことをしてられなかった.残念.手直しして土井研にあげようと思う(厄介払いとも言う)

ゲル・アクチュエータ用の駆動回路

ボタン電池3個直列を電源とする.NE555タイマーと1ゲートNOT素子で正負の矩形波を生成.プッシュプルのエミッタフォロアで最大電流を150 mAまで増やしている.全て表面実装部品.
こいつはブレッドボード上でしか作ってない.ゲル・アクチュエータに機能部品として意味のある動きをさせられそうになかったから.機械系の人のようなノウハウがあれば... これ,もうちょっと続けようかな? 土井研で卒論書けそうな気もするし(笑

緩和過程の解析スクリプト

GNU Rで書いた.延々と続く矩形波電圧の結果としてやはり延々と続く透過光強度の指数的緩和過程の記録されたデータファイル (CSV) から,

  1. 値の頻度分布から上下のプラトーの値を認識し(双峰型bimodalになる)
  2. 値がプラトーの中間をクロスするタイミングでデータを分割して1周期分のデータを切り出し*5
  3. 各周期ごとにプラトーの値を認識し(1で求めた全体の平均とは微妙に異なる)
  4. プラトーの中間をクロスした点からグラフを辿り,プラトーの値に十分近づいた」ことを基準に緩和過程の開始と終了のエッジを切り出し
  5. 対数を取った上で最小自乗法で当てはめた直線の傾き(これが時定数)を求め
  6. 時定数の分散が最小となるデータ系列(全10系列)を選んで時定数を表示

するもの.
正直「自動化したかったから自動化した」性格が強いが,それなりに役立った.


続く

*1:ソリッドステートリレーが,12 V用で,9 V(で駆動したコンパレータの出力)では動かなかった... 過半数超えたら動けよ!(無茶) 9.6 Vなら確実だったらしいが,ずいぶん微妙だな... それとも単に何か間違えていたのだろうか?

*2:屑と言っても,プロ仕様の物理実験装置には使えないってだけで,十分にきれいな部材がごろごろしてる.

*3:電力制御とか分からんし.トライアックとかいうのを使ったりするんだよね?

*4:履歴の存在がなかなかややこしかった... 時間があれば冷静に回路と式を追えたかもしれないが.

*5:カメラ付属の画像処理ソフトを使ったので,入力の電圧まで一緒に記録することはできないシステムだった.