今日の実験

有機FETを作るはずだったのだが... 何もやらなかった.

比 喩 で は な い

文字は1文字も書かなかった.手に持ったものと言えば見せていただいたサンプルのみ.
FETを作るために複数層の真空蒸着を行うのだが,基板,ゲート(金),絶縁膜まで終えたやつにペンタセン*1のチャネルを,その上にドレイン,ソース(金)を付ける.しかしそれはTAの方が蒸着装置を操作するのを見ていただけだった.でその後は研究室見学(笑).染谷研が産学連携のすばらしい見本であることは分かったし,工8号館にあれだけの設備があるのにも驚いたが... できればまたの機会にしていただければ,と...
なお運の悪いことに,中国南京大から来てる研究員の方が今週末で帰国なさる予定で,最後に追い込みで同じ蒸着装置を使う必要があるんだとか.今日はそっちの予定が優先になったそうで,次のステップに進まなかった.学生実験用に高さ50cm位の小型のそれを作ったそうだが,その研究員さんが「使い勝手がいい」と常用するようになったのだとか.普段はもちろん学生実験優先なのだが「今回ばかりは」ということらしい.
しかしそれでなくても真空蒸着など基本は待ってるだけだ(笑).微妙な条件の再現性のために時間や条件のメモを細かく取るのが常識ということになってるそうだが,どうせ条件は与えられてるわけだしなぁ(その辺りの「設計」には踏み込まない).TAの方はけっこう熱心に面倒をみてくれそうな方で,「すみませんがこれじゃ皆さんの勉強にならないんで,来週こそは気合を入れて蒸着やっていただきます」とのお言葉だったが...
ぶっちゃけ,今学期の実験って全体的にグダグダなのだと気づいてしまった.これから面白くなりそうと思っていたのに... 最後なんて「計算機実験」この実態が1年生に漏れたら物工も底割れの危機と無縁ではないような気が... 考え過ぎだろうか? しかし化学科は毎日午後実験&翌週にレポートで有名なのだぜ.

*1:ベンゼン環が縦に5つ.いかにもπ電子が効きそうなやつだ.