スピン

スピンて何なのか,それが分からない...

  • 自転の角運動量? なぜか「軌道角運動量だけでは保存せず,スピン角運動量も加えた全角運動量が保存する」ことから*1こういう話になったんだろうけど,これは有益なんだか有害なんだかはかりかねる.
  • 粒子の内部自由度.おぉ難しい言葉来ましたね.で,自由度って何? その自由度はいつ意味を持つの? (つまり「観測にかかる量」ならどう観測するの,ということ)
  • Stern-Gerlachの実験は確かに素晴しい*2が,あれはあくまでも粒子線についての実験なので,原子核に束縛された電子の振る舞いについて話を広げるのに使ってよいものやら.
  • Zeeman効果とかそのへんの,スペクトルに関する実験.とりあえずはこれ見て納得するのが一番か.咀嚼せねば...
  • 光波の偏光を「光子のスピンの違い」とみなすのは後付けっぽいので却下.(Fermion, Bosonの一般論を十分勉強した人ならそう言ってよいんだろうけど)
  • 相対論的量子論... これに尽きるんだろうけど,まだ道は長い.精進精進...
  • スピンにx成分,y成分,z成分があるのもややこしい.それらは交換しない*3.ただStern-Gerlachの装置を,向きを変えて並べることもできる(成分があることは観測にかかる).またBellの不等式(の一つ)ではスピンの○○成分のうちでどれを計ってもよいことが重要なので,ややこしいとばかり言ってもいられない.
  • 量子コンピュータの実現方法の一つ*4としてもスピンの制御が重要らしい.コヒーレントを保つには相互作用に関する深い知識が必要になりそう.
  • 表現論では色々なものが数vector,数行列とそれらにかかる係数へと還元されてしまう.電子のspinorは2次元列vector

*1:ほんとか?

*2:ファインマン物理学」ではスピン1の粒子に対するStern-Gerlachの実験から量子力学の定式化について語り起こしている.ただしそこではスピンの本性には立ち入らないので,確かに独特だけどそこだけでは分かるようにならない.

*3:l=r×pとして考えてもそうだし,実際に観測しても絡み合いのせいで射影が起きる,ということのようだ.

*4:NMRでAvogadro数個程度の粒子を扱う方式もあるらしいが.