On Lisp出版?

とりあえず快い返事が返って来た出版社がないではない.しかし話がうまくまとまって出版にこぎつけたとしても,売行きがどうなるかは別問題.全国に流通してLisp普及の一助となってくれればよいが...
あ,まだ具体的な話は一切進んでないんで悪しからず.ポシャることも十分あり得ます.
Common Lispは委員会で作られた言語仕様で,今のところ改訂の動きはゼロだから,世の流れに取り残されているのは確かだ.そうなると特定ベンダの処理系が「デファクトスタンダード」として要求を吸収する役目を負うしかないと思うんだが,それでは健全な発展はできまい.SunもMSもユーザコミュニティの育成に乗り出している.そこからの意見を標準ライブラリおよび言語仕様そのものへ反映させるためだ.Perl, Python, Rubyと言ったスクリプト言語は元々草の根レベルから発展してきたものだから,その辺はもう当り前だ.そういう流れが,Lispにはあるだろうか*1? もちろん言語仕様があんまりぴょこぴょこ変わってしまうようでは困るんだが...
とりあえず標準ライブラリと言語そのものを分離してほしい.そうすれば逆に標準ライブラリの発展は身軽になって加速するであろう*2.例えばハッシュ(連想配列)が言語仕様に含まれてるのは余分だ.

Lispは鬱陶しい括弧と引換えに全てを手に入れた.
Pythonは鬱陶しい括弧は斥けたが大抵のものを手に入れた.

とか何とか揶揄されていた気がする.うーむ.
しかし "On Lisp" の内容は,上の引用における差分 (全て) - (大抵) に関わるものが多い*3.だから私はまだ期待しているのだ...

*1:まぁclocc.sf.netとかあるけどね.

*2:まぁ重要なライブラリの関数のシグネチャがぴょこぴょこ変わるのもかなりの問題だけど.

*3:またネガティブなことを言うと,On Lispの内容のうちにはLispでなく「スクリプト言語」で実現できるものが少なくない.