目的はパリ,目標はフランス軍

C. v. Clausewitzの「戦争論 Strategie Denken」の一説だそうな(こないだ書籍部で文庫本の腰巻に書いてあった).「『戦争論』から学ぶエグゼクティブの危機管理術」「マキャベリ君主論』に見るエリート経営学」とかそういう疲れた中間管理職向けの本は個人的には「アホくさ」と思ってるんだけど*1,それらの原典には確かに引用したくなるような(そして人にウンチクをこめて長々語りたくなるような)文が散見されるようだ.
この言葉を引くまでもなく,手段と目的との区別は複雑な長期計画の遂行に必要不可欠である(人は混乱しがち).その点において言えば,私が今気を付けるべきことは「問題解決の手段として学び始めたはずの計算機にのめり込み過ぎない」こと一点に集約される.他のことはまた後で考えればよい.そら,3つ上の長いエントリを見てみたまえ(ぉ
もちろん詳しく見るなら,目標についても短期目標と中期,長期目標を分けておいた方がよい.まぁ「手段と目的との区別」と書いたが,それらは全体としては階段をなしているというのが無理のない見方だろう.一段下は一段上に対し手段として機能し,一段上は一段下を遂行する動機付けになる*2.つーことで

  1. 学部卒業までに「面白い問題」と「どうでもいい問題」の区別がつくようにする
  2. 修士卒業までに「小さくても面白い問題」を一つ解く
  3. 博士卒業までに「面白い問題」を一つ解く

さーてこんなトントン拍子に行くもんですかねぇ.

*1:言葉は無力ですよ.言葉の持つ描写力というのは悲しい程少ない.だから過去の偉人の言葉ってのはその活動の残滓に過ぎない.多少の軌道修正には役立つだろうけどね... いかに自分の頭で考え,それを実践するか.それが問題だ.

*2:パリを得て,それで? 「目的はフランス掌握,目標はパリ」とも言えそうだ.